不審な訪問客が訪ねてきたら
近所で不審者が目撃されたら、見知らぬ訪問客に要注意
自宅に突然訪れる見知らぬ訪問者。最近では、強盗や詐欺グループが事前に情報を収集する目的で、不審な電話や訪問を行うケースが増えている。特に一人暮らしの高齢者や、在宅時間が長い家庭が狙われることが多い。
こうした事態に備え、訪問者の特徴や行動パターンを知り、適切な対策を取ることが大切だ。防犯の観点から、どのような点に注意し、どのような行動を取ればよいのかを解説する。
不審な訪問者の特徴とは?
見慣れない業者や名乗らない訪問者に警戒
不審者は、ターゲットの警戒心を解くために、さまざまな手口を使うことがある。例えば、以下のような訪問者には注意が必要だ。
- 身分証を見せない業者
宅配業者や点検業者を装いながら、身分証を提示しない場合は要注意。本物の業者であれば、会社名が入った制服を着用し、身分証を持参しているはず。 - 不要な点検やアンケートを持ちかける
「無料で点検します」「お住まいの調査をしています」などと称して、家の内部を確認しようとするケースもある。こうした訪問者は、住宅の構造や住人の生活リズムを把握しようとしている可能性がある。 - 住人の情報を探るような質問をする
「この家には何人暮らしていますか?」「お昼の時間帯は在宅されていますか?」といった質問をする訪問者には警戒が必要。こうした質問は、留守の時間帯や家族構成を探るためのものかもしれない。
もし訪問者が怪しいと感じたら?
インターホン越しの対応を徹底
不審な訪問者が来た場合、直接ドアを開けて対応するのは避けたほうがよい。インターホン越しに会話し、相手の意図を確認することが重要だ。
- 「どちら様ですか?」と尋ねる
訪問の目的を明確にさせるために、相手に名乗らせる。身分証の提示を求めてもよい。本物の業者であれば、身分を隠すことはない。 - 不要な訪問には「結構です」とはっきり伝える
余計な情報を与えず、「必要ありません」ときっぱり断ることが大切。 - 訪問目的が不明な場合は無視する
必要のない訪問に対しては、応じる義務はない。不審な場合は対応せず、そのままにしておくのも有効な手段だ。
在宅時の防犯対策
玄関や窓の施錠を徹底
自宅にいる時でも、防犯意識を持つことが重要だ。特に強盗事件では、住人が在宅していても侵入を試みるケースがあるため、以下の点に注意したい。
- 玄関の施錠を確実に行う
ドアチェーンをかけ、直接対面することを防ぐ。 - 窓の鍵をしっかり閉める
ベランダや1階の窓は侵入経路になりやすい。特に就寝時や外出時には、必ず施錠を確認すること。 - 防犯グッズを活用する
センサーライトや防犯カメラ、補助錠を活用すると、抑止効果が高まる。
侵入された場合の対応
身の安全を最優先に
万が一、侵入されてしまった場合は、金品を守ろうとせず、まずは自分の身の安全を確保することが最優先となる。
- 刺激せずに距離を取る
犯人を興奮させるような言動は避け、できるだけ距離を取る。 - 可能であれば警察へ通報
スマートフォンで110番通報し、状況を伝える。最近では、位置情報を自動送信する機能もあるため、落ち着いて対応したい。 - 大声を出すか、助けを求める
可能であれば「助けて!」と大声を出し、近隣の人に知らせる。防犯ブザーがある場合は活用するとよい。
近所で不審者が目撃されたら
情報共有と地域の協力が重要
地域で不審者が目撃された場合、個人での対策だけでなく、近隣住民と情報を共有することも大切だ。
- 町内会や防犯グループと連携する
定期的な情報交換や、防犯パトロールの実施が有効。 - 警察に情報提供する
怪しい人物を見かけた場合は、警察へ相談する。細かな特徴や行動を記録しておくと、捜査の手がかりとなる。 - 子どもや高齢者への注意喚起
特に一人でいることが多い子どもや高齢者には、不審者への対応方法をあらかじめ伝えておくことが重要。
まとめ
自宅を訪れる不審な訪問者への対応には、事前の対策が欠かせない。知らない訪問者にはインターホン越しに対応し、安易にドアを開けないことが重要だ。万が一、侵入された場合は、身の安全を第一に考え、冷静に行動することが求められる。
また、地域ぐるみでの防犯意識を高めることで、不審者が近寄りにくい環境を作ることも可能だ。日ごろから防犯意識を持ち、安心して暮らせる環境を整えていきたい。